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ドッグトレーナーのwan!ポイントアドバイス

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ワクチンが終了するまでの社会化トレーニング

子犬の散歩を始める時期は、病気などの感染を防ぐため
混合ワクチンが終了してから始めるのが一般的であるとされてきました。

しかし、生後3週齢から12週齢は社会化期と呼ばれ、
この時期の経験が成長後の嗜好性や愛着の形成、
様々な刺激への慣れに大きな影響を与えます。

そのため、散歩や外出の際に見られる不安や恐怖によって生じる
「吠える、攻撃的」になるといった様々な問題行動を予防するためには、
混合ワクチンの接種が終了する前から家の外の様々な環境刺激を
経験させ社会化を行っていく必要があります。

子犬の社会化は、様々なものを見たり聞いたりするだけで
直接その対象に触れあわせなくても十分な効果が得られます。

そのため、混合ワクチンの接種が終了するまでは、
ペットキャリーやクレートなどに入れた状態で家の外を散歩し
様々な環境刺激を経験させるとよいでしょう。

特に以下に挙げたような散歩の際に遭遇する環境刺激は、
社会化期の経験が不足すると不安や恐怖反応が
生じやすくなってしまうことが多いため、
社会化期の頃から慣らすことが重要です。

  • 走っている車やバイク、自転車など
  • 走っている電車の音
  • 散歩をしている他の犬
  • 他の犬の吠え声
  • ショッピングモールや公園など人がたくさん集まるような場所
  • 商店街など騒がしい場所
  • 遊んでいる子供たち
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社会に受け入れられるお散歩の練習をしよう!

犬を飼い始めたら、飼い主さんにとって散歩は
毎日の日課となります。

そのため、散歩中に「人や他の犬に吠える」、「リードを引っ張る」などといった
問題行動を抱えてしまうと、飼い主さんにとって毎日の散歩は
非常に負担の大きなものになってしまい、
犬との生活が苦痛になってしまうこともあります。

また、公共の場で散歩をするためには、
犬を飼っていない人や苦手な人にも迷惑をかけないように配慮した
管理やしつけを行わなければなりません。

欧米などのペット先進国では、犬の社会化やしつけが浸透しているため、
日本に比べ公共の場や乗り物などに犬を乗せることが可能で
犬が社会参加できる場がたくさんあります。

日本もペット先進国を目指すためには、
子犬の頃から公共の場を散歩しても問題が生じないように
しつけを浸透させる必要があります。

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飼い主の歩調に合わせて歩く練習をしよう!

ワクチンの接種が終われば、外に出て飼い主さんと一緒に
歩いて散歩をする機会が増えます。

しかし、散歩を始めたばかりの子犬にとって外の環境は
興味深いものばかりなので、飼い主さんを意識して
その歩調に合わせて歩くことは難しいです。

成長と共に落ち着いて歩けるようになる犬もいますが、
子犬の頃から「リードを引っ張る」、「拾い食いをする」
などといった行動を習慣化させてしまえば、特に大型犬など力の強い犬種では
成犬になってからの散歩が困難になり様々な問題に発展しかねません。

そのため、子犬の頃から飼い主の歩調に合わせて歩く練習はとても重要です!

①名前を呼ばれることに期待感を持つ練習をしよう!

散歩の際、飼い主さんの歩調に合わせて歩くように教えるためには、
様々な環境刺激よりも飼い主さんに対して期待感を持たせることが効果的です。

そのため、「名前を呼ばれることに期待感を持つ練習」を行うことで、
まずは飼い主に対して意識を高める練習を行うと良いでしょう!

②飼い主の動きに合わせる練習をしよう!

飼い主さんへの期待感が高まったら、次に飼い主さんの動きに
合わせる練習を行いましょう!

飼い主さんは子犬から一歩離れ、子犬が飼い主さんについてきたら
褒めながらご褒美を与えます。

このような練習を行うことで、子犬は飼い主さんの近くにいれば
ご褒美がもらえると学習し、飼い主さんの動きについてくるようになります。

練習を行う際は、一定の方向のみ離れるのではなく前後左右
様々な方向で練習をおこないましょう。

また、もし子犬がなかなか飼い主さんについてこないようであれば、
名前を呼んだり手に持ったご褒美を見せて
飼い主さんのもとへついてくるように誘導してみましょう。

③歩調を合わせて歩く練習をしよう!

飼い主さんの動きについてくるようになったら、
実際の散歩のように前に進み子犬がついてきたら
褒めながらご褒美を与える練習を行いましょう!

初めのうちは、一歩前に進み子犬がついてきたらご褒美を与えるようにし、
徐々に歩数を増やし子犬がついて来ることができる距離を伸ばしていきます。

④刺激の少ない場所で練習を行いましょう!

覚えていない行動を教える際には、成功回数を増やすことが
効率的な学習につながります。

特に子犬の頃は好奇心が旺盛なため、実際の散歩だけで
①~③の練習を行っても失敗する頻度が高く、なかなか学習が進みません。

そのため、まずは室内や家の敷地内などなるべく
刺激の少ないところで練習を続け、実際の散歩でも生かしていくようにしましょう。

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実際の散歩ではどうやって対応すればいいの?

散歩で様々な問題を予防するためには、
歩調を合わせる練習を継続しつつ適切な対応をすることも必要となります。
 
①リードは短く持つ

散歩中、自由に散歩させてあげたいという気持ちの表れとして、
子犬の行きたい方向に合わせて歩いてしまう飼い主さんは少なくありません。

しかし、子犬の自発的な行動に飼い主さんが合わせてばかりいると、
リードを引っ張って歩くことを学習させてしまったり、
飼い主さんの対応が間に合わず拾い食いや誤飲をさせてしまうこともあります。

そのため、子犬の頃からリードはある程度短く持ち、
子犬の行動をある程度制限することを習慣づける必要があります。

散歩①.jpg
リードは「J」の字を描く程度の長さを保って持ちましょう

②ハーネスの使用を検討する

多くの場合、首輪にリードを着用して犬を散歩させますが、
引っ張りが強い子犬などでは首が締まってしまい、
首輪を装着することを嫌がるようになってしまうこともあります。

そのため、横について歩くことを理解していない子犬に関しては、
ハーネスの着用を検討すると良いでしょう!

特に過度な嫌悪刺激や特殊技能を必要としない
「引っ張り防止用のハーネス」などを使用すれば、
飼い主さんも安心して散歩に行くことができます。

散歩②.jpg
引張り防止用のハーネス「ウォークインシンク」
リードを胸の部分で装着するため、物理的に引っ張ることができません!

③褒めながら散歩をしよう!
 
前述したように、リードを短く持って散歩をすると、
子犬は自らの意思で行動することに制限がかかるため
散歩中の楽しみが減ってしまいます。

そこで、歩調に合わせて歩く練習を実際の散歩中でも実践することで、
ご褒美をもらえることで子犬は喜んで飼い主さんと歩調を合わせて
散歩できるようになります。

初めは、1、2歩でも歩調に合わせることができたら
褒めてご褒美を与えるようにしましょう!

そのため、散歩中にご褒美を与える頻度が増えてしまうため、
朝や夕方に与える食事を半分程度持ち歩き、
一粒ずつご褒美として与えれば食事の過剰摂取を防ぐことができます。

④拾い食いした際の対処方法

子犬の頃は目新しいものをすぐに口に入れる傾向があるため、
散歩中、飲み込んでは危険なものを口に入れてしまうことがあります。

飼い主さんとしては、心配のあまり慌てて口の中から
取り出そうとしますが、無理やり取り出すことを繰り返してしまうと、
子犬は自分の所有しているものを守ろうとして
攻撃行動を示すようになってしまうことがあります。

緊急を要さない場合は、咥えたものは必ずご褒美と
交換して取り出すようにして、過度な警戒心を
持たせないように接する必要があります。
 
日本では、まだまだ散歩時のトレーニングが浸透しているとは言えず、
散歩中引っ張り続ける、他の犬や飼い主さん以外の人に
吠えかかるといった問題が良く見受けられます。

散歩は公共の場で行うため、犬を飼っていない人でも
安心して暮らせるようにするためにも、落ち着いた散歩ができるように
飼い主さん一人一人が子犬の頃からしつけをすることが、
犬とのより良い共生を目指すためには重要です!

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